腎不全とバルーンカテーテル

父が今いる介護施設に来てから、こういうものを車椅子やベッドサイドにぶら下げている人を見るようになりましたが・・・

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これがいったい何なのかは、しばらくの間なぞでした。
何なのかわかったのは、これを父が使うようになったからです。

それは去年の春、施設でインフルエンザが流行り、面会禁止令が出ている頃でした。
急に電話がかかってきて「腎臓の検査数値が悪く、先生から直接お話があります」と、お呼び出しをうけました。

「いよいよ時が来たのかも」と覚悟を決めて行ったけれど、先生の説明はそんなに深刻じゃなくて、

“何らかの原因-おそらく前立腺肥大-で尿管が圧迫されて尿が出せなくなった結果、腎臓に負担がかかり腎不全になった「腎後性」という腎不全で、尿を出して回復するようなら大丈夫でしょう。”

ということでした。ちょっぴり安堵!

父の部屋に行ってみると、例のバッグがベッドサイドに下がっていて、尿がたまっていました。それを見た時、はじめてこれが何なのかがわかりました。

それから数日、父の様態はよくなりましたが、一方で気づいたこともありました。
これは、これからずっと死ぬまで、はずれることはないのだ・・・と。

当初、この状態だととてもじゃないけれど動かせないのでは?・・・と思っていたけれど、だんだん、気持ちも慣れてきて、調子がよければ前みたいに一時帰宅できるかなぁ?なんて思ったりもします。

といっても、今や父が帰宅を望んでいるのかどうかさえも疑問なので、このバルーン状態になってからは家に帰ってきたことはありません。