認知症の母が料理すると・・・

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認知症になると、料理をするということがいかに難しくなってしまうかを実感する出来事が時々あります。今日もこんなことがありました。

午後、母が昼寝している間にちょっと用事を済ませようと思って出かけてきました。
思ったより時間がかかってしまい、夕方近なって帰ってくると、母はもう起きていました。

ふと見ると、可燃ごみの袋にごみをまとめていた様子、水切りかごの中にあった食器を拭いて片付けた様子、冷蔵庫の中や食品棚の中を物色した様子などが見受けられました。

こんなとき、母は母なりに「仕事」をしているのですが、「適切ではないこと」がいっぱいなので、後始末が必要です。

まず「ごみ袋」
可燃ごみの袋の中に、分別してあった不燃ごみも混ぜて捨ててしまっているので、中身を取り出して分けなおしです。

次に拭いた食器の片付け。
拭いてくれたのはありがたいけれど、思いついた場所あちこちにしまっているので、探し出して整頓しなおし。

そして冷蔵庫と食品棚。
冷凍庫の中には、なぜか冷蔵庫にあったレトルトパックの煮魚が移動していて、冷蔵庫には冷凍食品の餃子が移動していました。餃子はまだ凍っていたので元にもどす。

そのとき、ふと気づきました。
あれ?カップめんが1個行方不明です。ごみの中にもなかったし、どこに行っちゃったのかしら?

あちこち探してどこにも見当たらないので、おかしいなぁ?と思いながらもあきらめました。

でも、カップ麺は意外な場所に、意外な姿のまま、ありました。

cupmen

電子レンジの中です。隣にあるのは、冷凍してあったハンバーグですが、温めた形跡がありました。
温めたけれど、忘れちゃったんですね。
カップ麺は、外側のフィルムもそのままで、ハンバーグと一緒に温められたみたいです。水分のないカップ麺だから、爆発することもなくきれいな状態のままですが、これ、お湯入れて食べても大丈夫なのかなぁ??

去年あたりから、簡単な調理もできなくなり、電子レンジでの簡単な温めさえ危うくなってきました。
なんでもかんでも、パッケージのまま入れて温めボタンを押し、こんな状態になったものを・・・

160116reishoku

食べていたことに気づいてショックを受けました。
ここまできてしまうと、ひとりでいるなんて絶対むりじゃないですか?
でも、本人はぜんぜんそう思っていないんです。
「私は一人でも大丈夫!あなたがいなくたって、一人でやっていられるから心配しないで帰りなさい」と言われたって、それは無理です、お母さん!